足首の痛み

症例1

【患者】
女性 高校生

【初回来院日】
平成29年4月3日

【症 状】
2カ月前から両足首と左の太ももが痛み出した。部活でソフトテニスをしているが、痛くて部活に参加できず休んでいる。痛みが長引いているので、何とかしたいと思い来院。整形外科にて検査済み。足首の腱鞘炎の診断を受ける。歩くのもしんどい。

画像の説明

【治療内容と経過】
初診時の検査では、寝た状態で動かすのは痛みが出ないが、少し体重をかけると痛みが出だす。最初に右足首に痛みが出て、その後左足首と太ももに痛みが波及した様子。下半身の状態は両足ともハムストリング、ふくらはぎ、足首周りとかなり筋肉の張りが強い。足裏もガチガチに固まっていた。大腿の外側とふくらはぎの外側の張りは強く、足首の動きも制限されている。1回目、足全体の筋肉の癒着を取る。2回目の来院時は痛みに特に変化がなかった。足全体の状態としては、初回時より癒着も取れている感じがした。2回目の治療も前回と同様に癒着を取って最後に足にかかる重心の位置を調整した。3回目の来院時は、痛みがほぼ取れていたので再び重心の調整をおこなった。4回目の治療では筋肉の癒着もとれ、足関節の動き、股関節の動きもスムーズになっていたので治療を終了とした。自宅でのセルフケアもお伝えし、足首の動きや足裏の柔らかさを維持するように指示した。

【同時に治療した症状】
なし

【治療内容】
下半身の筋膜リリース
アキレス腱リリース
内転筋の刺激
足根骨の調整

【考 察】
高校生だったが、足全体の筋肉の癒着が顕著であった。さらに外側に体重がかかり、特に右足のアキレス腱部の動きがかなり制限されていた。その影響で足裏が硬くなり、また足根骨の動きが制限され痛みが出現したと考える。足裏の固さが強いと、衝撃がかなり上に伝わってしまうので足首周辺に制限がかかりやすい。また内転筋が機能しておらず、外側重心だったため、そこを修正すると大幅な痛みの軽減が見られた。足裏の機能の重要性や重心の位置のズレが痛みに関係すると再認識できた症例であった。